クリニックへ通い始めてちょうど1年ぐらい経ったころでしょうか。
日本でついにプロペシアが認可されました。
そのあたりから発毛専門クリニックの治療内容と価格への疑問を持ち始めました。
正確には前々から思っていたのですが、実際に発毛に成功した喜びの方が圧倒的に強かったため、
大して気にしてませんでした。以下が私の感じた疑問です。
1.治療内容への疑問
まず、クリニックへ行くと最初に血圧を測定します。そのあと、担当の先生と話をし
「何か疑問や異変はない?」というような質問をされ、「何もないです」と答えると
ちょっと髪の毛をチェックされて診察は終了し、薬をもらって帰ります。
ほんとに15分ぐらいで終わります。ただ、薬をもらいに行っているという感じです。
外科的な治療は一切ありません。
(まぁ男性型脱毛症の場合、育毛サロンのような外科的なことをやっても無意味だと思いますが)
何かクリニックへ通うメリットをもう少しつけて欲しいところです。
2.治療方針への疑問
クリニックの治療方針は、最初の1年はミノキとフィナを毎日服用し、その後服用量を
次第に減らしていき、現状維持できる最小限の薬の最適値を見つけてその量を
服用し続けるという感じです。その際、現状維持できているかどうかの判定に使うのが
3ヶ月に1度撮る写真です。この写真を見ながら服用量の増減を決めるわけですが、
基本的に1箇所あたり1枚しか写真を撮ってもらえないので前回と撮る角度が違ったりすると
進展してるのかどうかが非常に判断しづらいです。私の場合、「何ともいえないね」という
コメントがほとんどでした。だったら1箇所当たり角度を変えて3,4枚の写真を撮ったり、
気にしている部分にホクロなどの目印があるなら、そこをマイクロスコープで詳細に
記録してもっと客観性を持たせて欲しいものです。また、私の通っていたクリニックでは
診察してくれる先生が3,4人ほどいました。1人は医学部出の医院長で、私が医院長
に診てもらったのは、初回検診と薬を初めて処方される2回目の検診だけでした。あとは、
その他の先生に診てもらっていたのですが、あるとき診察時にちょっと日常会話をする機会
がありました。
先生:「えーと、今は何をやっているの?」
私:「大学院生です。」
先生:「何を専攻してるの?」
私:「電気関係です。」
先生:「すごいねぇ、頭いいんだ。じゃあ、毎日実験ばっか?」
私:「そんなときもありますね。」
先生:「やっぱ理系はそういうのあるんだねぇ。私は文系だったから・・・・」
てっきり医学部出か薬学部出だと思っていた私はかなりショックを受けました。
「なんで文系出の人が診察してるんだ?」という思いがこのとき頭の中を巡りました。
あえて深入りはしませんでしたが、結局のところ、薬に頼った治療だから診察する人は
医学的な知識を持っている必要がないというところなのでしょうか。
3.価格への疑問
私がここへ通って一番抱いたのがこの疑問です。フィナ、ミノキ以外に脱毛症を改善できる
有力な手段がないのが現状ですから薬の処方が治療のメインになるのは仕方ないと私は
考えています。そのため、1や2の治療内容や方針の疑問は「フィナとミノキ以外で有力な
対策がないから」という答えでほぼ片付いてしまいそうです。しかし、1つだけどうしても納得
できない点があります。それは、「価格」です。このクリニックの特徴として、治療1回につき
31500円前後かかります(薬代込み)。そしてこの価格は、薬の量には比例しません。
どんなに多く処方されてもどんなに少なく処方されてもこの価格です。M字部を気にしている
私にとっては経皮ミノキはあまり有効とは思えませんし、塗布する部分が少ないのでミノキの
減りがとても遅いです。そんな私が、「まだミノキ余ってるので」とか「ミノキはM字部には余り
効果がないので」という理由で処方を断ったとしても価格は変わりません。営利を優先させた
料金設定のような気がします。プロペシアが日本で認可された現在、月に約10000円で
処方してくれるところは結構あります。このクリニックはミノキの経口と経皮を処方してくれますが、
それにしてもこの価格は高すぎると思います。診察やシステムが充実しているから高いという
わけではないと思います(1,2の疑問から明らかです)。せいぜい15000円程度に抑えて
欲しいです。
というような感じで愚痴ってしまいましたが、決してこのクリニックを否定しているわけではありません。
実際に効果はありましたから。
育毛知識ゼロでプロペシアがまだ日本で認可されていない状態で
このクリニックを選び通ったのは今でも最善の選択だと思っています。
ただ、人間やはり欲深いですから
「この程度の治療内容だったら高いお金を払ってクリニックに通わずに自分でできるんじゃないか」
などと考えてしまうようになりました。
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